環境問題の解決に向けてさまざまな企業がサステナブルな取り組みを進めていますが、おもちゃメーカーもそのひとつ。昨今では環境に優しいおもちゃ作りに取り組むメーカーが世界中で増えています。
今回は環境に優しいおもちゃの特徴や種類、メリットについて解説します!
環境に優しいおもちゃは自然環境に配慮して作られているほか、遊んでいる中でもさまざまなメリットを感じられるものが多くあります。まずは、環境に優しいおもちゃのメリットを見ていきましょう。
環境に優しいおもちゃの多くは、再生資源や間伐材などを使用して作られています。例えば、おもちゃの包装に使うビニールの余った部分を溶かして再生プラスチックにし、それを利用したブロックなどがあります。
また木のおもちゃでは、森林保全の目的で木を切った際に出る間伐材や、木材の切れ端などを活用しているものが多くあります。
環境に優しいおもちゃはこのように資源を無駄なく利用しているため、環境負荷が少ないのがメリットです。
通常は乾電池を使う電動式のおもちゃが、電池なしで動かせるように工夫されたものがあります。
電池は製造過程で二酸化炭素を排出するため、電池の使用を減らすことは間接的に二酸化炭素排出量を減らすことにつながります。
またおもちゃのために電池をたくさん買う必要もないため、お財布に優しいのもメリットです。
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環境に優しいおもちゃの中には、子どもの歳や発達に合わせて形や機能を変えていけるものや、壊れた部品の交換で再び使えるようになるものなど、長く遊べる工夫がされているものがあります。
長く遊べるため、ごみを削減でき資源も無駄なく利用できるのがメリットです。またおもちゃを何度も買い替えなくて良いのは、経済的にも嬉しいポイントです。
パッケージの一部をおもちゃとして遊びに活かせるものや、カプセルトイのカプセルがおもちゃのパーツの一部になるなど、パッケージから出るごみが少なくなるよう工夫されているものもあります。
できるだけごみが出ないよう工夫されているパッケージのおもちゃは、ごみの削減や、資源の有効活用につながります。
(参照:https://www.takaratomy.co.jp/eco/introduction/ecotoy.html)
環境に配慮して作られているだけでなく、電池不要で遊べたりお財布に優しかったりと、消費者にとってもメリットがある環境に優しいおもちゃ。ここからは環境に優しいおもちゃの種類や特徴をいくつか紹介します!
バイオマスとも呼ばれる生物資源由来のプラスチックで作られたおままごとセットです。フライパンやおたま、お鍋や包丁など、本物のようにデザインされています。
農薬不使用で育てられたサトウキビを主原料としたポリエチレンを使っているため、環境に優しいプラスチック製品です。
バイオマスプラスチックは再生可能な資源であり、材料の成長過程で二酸化炭素を吸収するため、焼却処分しても二酸化炭素の排出量は差し引きゼロで増えないとされます。地球温暖化の防止や化石燃料の消費削減にも貢献できると期待されています。
(参照:https://plastic-circulation.env.go.jp/shien/bio/bio)
ペットボトルごみを減らすことをコンセプトに、リサイクルペットボトルを原料にして作られるぬいぐるみです。
「ペットボトルでぬいぐるみが作れるの?」と驚くかもしれませんが、ペットボトルを粉砕し、溶かして加工すると再生ポリエステル繊維になります。リサイクルされた繊維は、ぬいぐるみの生地や中綿に使われています。
環境にも人にも優しい、天然のラテックスゴムを使用したフィギュアです。一般的な合成ゴムは化学物質を原料としていますが、このフィギュアに使われるラテックスは、極力環境負荷をかけずに栽培したゴムの木から採取した樹液を固めて作られています。
恐竜を始め、ライオンやシマウマといった野生動物から、犬や猫など小動物のフィギュアもあります。遊び終わった後は土に埋めればやがて生分解され、自然に還るのも天然ラテックスで作られたフィギュアの特徴です。
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環境に優しいおもちゃは、自然環境に配慮されて作られているだけでなく、電池不要で遊べたり安全・安心な素材を使用していたりと、消費者にとっても多くのメリットがあります。
なによりお気に入りのおもちゃで長く遊べるのは、子どもにとって嬉しいものです。環境に優しいおもちゃを選ぶことで資源の節約に貢献し、二酸化炭素の排出を抑えることにもつながります。
ぜひこれからは親子で環境問題を意識しながら、長く楽しく遊べる環境に優しいおもちゃを選んでみてはいかがでしょうか。
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