水耕栽培は土づくりや水やりが不要なことから、室内でも気軽に楽しめる栽培方法として注目を集めています。
害虫が発生しにくいことで知られる水耕栽培ですが、一方でカビが生えやすいといったデメリットがあるのです。
今回は、水耕栽培でカビが発生してしまう原因とカビを防ぐための対策を紹介します!
カビが発生してしまう一番の原因は水のやり過ぎです。特に水耕栽培は、肥料を入れた水を使い、植物の根っこを浸して育てます。そのため、栄養豊富な水の中は植物が育ちやすいだけでなく、微生物も増えやすい環境なのです。
特にカビは繁殖しやすく、水中では白カビとして発生します。白カビは水中の養分を吸収してしまうほか、根や茎について植物を枯らしてしまうこともあるため、注意が必要です。
また、カビの生えやすい環境は気温25℃〜30℃、湿度80%以上だといわれています。風通しが悪く湿気が多い場所を好むため、できるだけこのような環境を避けるようにしましょう。
(参照:https://kabi.co.jp/kabi-q-and-a/)
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水耕栽培の容器の中で白い綿のようなものを見つけたら、それは白カビかもしれません。
カビが発生してしまった場合には、早めに取り除くことで植物を守れます。
例えば、茎を支えているスポンジだけにカビが生えているなど、カビの範囲が少ない場合には、その部分だけをしっかり水洗いしましょう。
水洗いで取れない場合には、カビの部分は処分します。根や茎にカビがついている場合も、まずはしっかり水洗いし、カビが落ちないようならハサミでカットするなどして取り除きましょう。こうすることで、植物全体を枯らしてしまうのを防げます。
広範囲でカビが発生してしまっている場合には、一度植物を取り出して、容器全体を洗うようにしてください。その際には、植物の根や茎を傷めないようやさしく取り扱い、カビがついていた表面をきれいに洗いましょう。
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水耕栽培では水をやり過ぎないことが重要ですが、それ以外にもカビを防ぐための対策法があります。
日当たりの良い場所ではカビは繁殖しにくい性質を持ちます。また日光は殺菌効果もあり、浴びることで清潔な状態を保ちやすいともいわれています。
しかし、日に当てられる時間帯は限られており、天気にも左右されるでしょう。そんな時におすすめなのが、栽培用ランプです。
栽培用ランプなら日当たりの悪い場所でも関係なく、水耕栽培の植物に光を当てることができます。太陽光の代わりを担ってくれるため、衛生的な環境を保ってくれます。
省エネタイプもあるため、電気代が安心なのも嬉しいポイントです。
室内の換気を良くしてできるだけ湿気を防ぎ、カビの生えにくい環境にすることが大切です。
室内はカビの原因となる埃やチリが溜まりやすいため、窓を開けるなどして換気し、なるべく清潔な状態を保つようにしましょう。部屋の湿度を抑えるには、除湿剤の使用や除湿効果のある炭や重曹を置くのがおすすめです。
スポンジを使うなどの自己流の水耕栽培は、容器をこまめに洗浄したり、水を取り替えたりしなければならず、カビが生えにくい環境にするのに手間がかかります。
そのため、家に居る時間が短くて手入れがなかなかできないという人には、水耕栽培装置がおすすめです。水耕栽培装置は自動的に肥料や水を循環させてくれるため、カビの生えにくい状態を保ってくれます。
毎日忙しくても、水耕栽培装置が代わりに衛生管理を行ってくれるので安心です。
目には見えないカビの胞子が容器に付着していることもあるため、容器は定期的に洗うことをおすすめします。容器をきれいに保つことで、藻の発生や水のにごりも防ぐことができます。
ただし、植物を取り出す際には、茎や根を傷めないよう十分に気をつけましょう。スポンジやハイドロコーンなどの素材は、半年に1度程度の洗浄がおすすめです。
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水耕栽培でカビが生えないようにするには、水のやり過ぎに注意し、日が当たるよう工夫したり、換気をして風通しを良くしたりして、植物が育ちやすい環境に整えてあげるのがポイントです。
毎日のお手入れを楽にしたい人は、栽培用ランプや水耕栽培装置を取り入れるなどして衛生管理の負担を減らすと良いでしょう。
水耕栽培は、容器の中をきれいな状態に保てれば、水中で植物が育っていく様子が見られるおもしろさもあります。ぜひカビ対策をしっかりと行って、見た目もおしゃれな水耕栽培を楽しんでくださいね!
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