プラントベースフードやヴィーガン食には、動物性の食材を使わず植物性の食材のみで作られているという共通点があります。植物性の食材は野菜や果物、豆類などが該当しますが、基本的に「はちみつ」は含まれません。
花から採れるはちみつは、なぜプラントベースフードやヴィーガン食に含まれないのでしょうか?
今回は、はちみつがプラントベースフードやヴィーガン食に含まれない理由や、はちみつの代わりになるおすすめの甘味料を紹介します!
花の蜜から採れるはちみつですが、実は植物性食品ではなく動物性食品に含まれます。
その理由は、生き物である蜂が花の蜜を運んでくるからです。
しかも、蜂は花の蜜を運ぶだけではなく、体内で花の蜜を蓄えます。その際唾液や酵素の働きによってはちみつが作られるのです。
はちみつは蜂が花の蜜と自らの力で生成しているものでもあるため、動物性食品の類になるわけです。また、ヴィーガニズムでは「動物からの搾取を避ける」といった考えが根底にあります。
はちみつは蜂の労働によって作られているため「搾取」という考えに至ることが、ヴィーガン食にはちみつが含まれない理由のひとつです。
(参照:日本ヴィーガニズム協会)
はちみつが動物性食品であることがわかりましたが、はちみつはお菓子の材料や料理の隠し味として使われることがよくあります。そのため材料として使われていても気づきにくく、見落とされがちです。
プラントベースフードやヴィーガン食品としての商品であれば、はちみつが使われている可能性は低いですが、お菓子などに少量使われていることがあるため、プラントベースやヴィーガンにこだわった食生活をしている人は注意が必要です。
プラントベースやヴィーガン食を実践している人も「たまには甘いものが食べたいな…」と思うことがあるでしょう。甘いものは疲れた体を癒やし、ちょっとした幸せ気分を味わえるものです。
ここでは植物由来でできた、はちみつ代わりになるおすすめの甘味料を紹介します。
アガベシロップ
アガベシロップとはリュウゼツラン科のアガベから採れた樹液を煮詰めてシロップにしたものです。
アガベシロップは砂糖の1.3倍の甘味を持ち、砂糖やはちみつに比べ血糖値が上がりにくいといった特徴があります。
血糖値の急激な上昇を抑えることでインスリンの分泌を抑えられるため、肥満や糖尿病の予防にも効果が期待できます。
味にクセがないため、みりんや砂糖の代わりとして料理に使うのもおすすめです。
メープルシロップ
メープルシロップはカエデから採れた樹液を煮詰めてシロップにしたものです。はちみつに似た色ととろみが特徴で、パンケーキにも良く合います。
また、メープルシロップにはポリフェノールなどの抗酸化物質が含まれているといわれており、老化の原因になる活性酸素を抑える働きがあるとされています。
メープルシロップは一般に流通しているため、近所のスーパーなどでも手に入りやすいのが嬉しい点です。
(参照:メープルシロップの有効成分ポリフェノール 〜少ない量のメープルシロップを食べるだけでも、脂肪分の多い食事で起きる肝臓の炎症を緩和する可能性が明らかになりました〜)
ココナッツシュガー
ココナッツシュガーは、ココナッツの花の蜜を採取し、煮詰めた甘味料です。薄めのブラウン色で優しい甘さがあり、ミネラルが豊富です。
アガベシロップ同様に、血糖値が上がりにくく、糖質が体内に吸収されにくい特徴があります。コーヒーや紅茶に入れたり、お菓子作りに使うのもおすすめです。
黒糖
黒糖はさとうきびから採れる甘味料で、原料は白砂糖と同じですが、精製されていないため、白砂糖に比べて濃厚な甘味が感じられます。カラメルのような香ばしい風味が特徴で、かりんとうや羊かんなどの和菓子に適していまです。
2022年3月に、プラントベースのはちみつが登場したというニュースが海外で話題になりました。代替肉や代替ミルクのように今後世界的に広まっていくのではないかと期待が高まっています。
しかし、現段階ではプラントベースはちみつの原材料は明らかになっていません。蜂に頼らない次世代のはちみつとして、どのような原材料で作られているのか、また甘味や食感ははちみつを再現できるのか、注目していきたいところです。
プラントベースはちみつが一般化する日が来るまで、プラントベースやヴィーガン食にこだわる人は、はちみつの代わりになる甘味料をぜひ活用してみてくださいね。
(参照:海外ベジニュース Vol.56 世界初?”代替ハチミツ”が海外で話題)
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