近年、世界的に注目されている水耕栽培をご存知ですか?土を使わずに植物や野菜を育てられる他、室内で栽培できるため天候に左右されないなど、さまざまなメリットがあるといわれています。
今回は水耕栽培の方法や土耕栽培との違い、水耕栽培のメリット・デメリットをわかりやすく解説します!
水耕栽培とは、土を使わず、水と培養液で植物を栽培する方法のことです。草や花などの植物をはじめ、野菜や果物なども育てることができます。
一般的な土耕栽培(土に植える栽培方法)と違い土を使わないため、肥料をまいたり草刈りをしたりする必要がありません。また、水に溶かした栄養分を根から吸収して成長するのが、水耕栽培の特徴です。
水耕栽培は、主にレタスやサラダ菜、ほうれん草、小松菜、三つ葉といった葉野菜の栽培に適しています。また、ルッコラ、バジル、パセリなどのハーブ類も水耕栽培に向いている野菜です。
(参照: https://www.maff.go.jp/j/heya/kodomo_sodan/0006/09.html)
水耕栽培は室内で植物が育てられるため、近年ではさまざまな場所で水耕栽培が行われています。
例えば、無農薬野菜を大量に生産する場合、植物工場で育てられていることがほとんどです。Green Growersのレタスも、植物工場の中で育てられている野菜のひとつです。
また、オーガニック野菜を提供しているレストランでも、水耕栽培を取り入れている例があります。近年では、コロナ禍でのリモートワークの癒しとして、家庭で水耕栽培を始める人もいます。
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水耕栽培がどんなものかわかったところで、ここからは水耕栽培のメリット・デメリットを見ていきましょう!
・土を使わないため、害虫や病気などのリスクが低い
水耕栽培は土を使わないため、害虫や病気のリスクが低いのがメリットです。土耕栽培は土に虫がつきやすく、害虫駆除が必要ですが、水耕栽培ならそのような手間がありません。
また、除草や土づくりに労力を割かなくて良いのも魅力です。
・室内の小さなスペースで栽培できる
水耕栽培は、室内の小さな空きスペースを活用して栽培することも可能です。植物の根を水と溶液に浸すことで育つため、小さいものならペットボトル1つでも行うことができます。
・天候や気候に左右されずに育てられる
水耕栽培は、天候や気候に左右されずに育てることができます。大雨や台風が来ても、野菜が影響を受ける心配がありません。
また、猛暑や厳冬などの気候でも問題なく育てられるのがメリットです。
・土耕栽培に比べて成長のスピードが約1.5倍早い
水耕栽培は土耕栽培に比べて植物が育つスピードが1.5倍ほど早いという特徴があります。なぜなら土から栄養を吸収するよりも、水に溶かした養液からの方が、効率良く栄養を吸収できるからです。
成長スピードが早いため、短期間で収穫できる状態にできます。
・野菜の質が安定する
水耕栽培は室内で育てるため、室温や照明の管理を行えば一年中一定の環境を保つことができます。
季節を問わず収穫ができ、自然災害などの影響を受けることもないため、野菜の質や収穫量が安定するのはメリットです。
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・施設・装置・培養液・管理などに費用が掛かる
水耕栽培のデメリットは費用が掛かることです。栽培の規模にもよりますが、施設や装置を準備するにはお金が掛かります。家庭で小規模に栽培する場合でも、栽培キットや培養液の購入が必要です。
また、LED照明などを当てて生育に最低な環境を保つため電気代も掛かります。しかし、多少の費用を掛けてでも安定した栽培環境を作ることで、作物の生産性も安定します。
・根菜類などの野菜は栽培が難しい
水耕栽培は大根やにんじんなど、下に伸びて成長するものや、じゃがいもなど根を張る野菜の栽培は非常に難しいとされています。
定番野菜が作れないのはデメリットですが、水耕栽培はレタスやサラダなどの葉物野菜には最適です。
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水耕栽培は初期費用が掛かることや、根菜類の栽培が難しいなどのデメリットはありますが、土を使わず、天候に左右されずに育てられるなど多くのメリットがあります。
室温や水質の維持、照明などの管理は必要ですが、土耕栽培に比べて害虫のリスクも低く、安定して栽培できるのが魅力です。
興味がある人は、ぜひ家庭でプチ水耕栽培にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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